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実家を相続して空き家として所有していると、定期的な草刈り、屋根や外壁の修理費などと、いろいろとお金が掛かります。
管理費や固定資産税ばかりかかる空き家を、いっそ更地にして管理費用を抑えよう!と考えがちですが、じつは更地にすると固定資産税が逆に高くなってしまいます。
この記事では・・・
- 空き家を考えなしに更地にしないようが良い理由
- 空き家を放置しない方が良い理由
- 空き家に掛かる税金を安くする4つの方法
- 空き家の有効活用方法
について分かりやすく解説していきます。
空き家を更地にすると固定資産税が上がります
親から相続した実家には家が建っています。このように家が建っている土地には「中宅用地の特例措置」が適用されるために、固定資産税と都市計画税が軽減されてます。
区分 | 固定資産税 | 都市計画税 | |
小規模住宅用地 | 住宅用地で住宅1戸につき200m2までの部分 | 価格 × 1/6 | 価格 × 1/3 |
一般住宅用地 | 小規模住宅用地以外の住宅用地 | 価格 × 1/3 | 価格 × 2/3 |
【出典】東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」
この減税特例は、建物が建っていることが条件なので、実家を更地にしてしまうとこれらの減税措置が無くなり、最大6倍の固定資産税、3倍の都市計画税になってしまいます。
空き家を放置しても固定資産税が上がります
相続した実家に誰も住むこと無く「空き家」となれば、定期的なメンテナンスが必要です。管理を怠った空き家は「管理不全空家」や「特定空き家」に指定されてしまう危険があります。
「管理不全空家」「特定空き家」に指定される条件とは・・・
- 倒壊の危険性がある危険な状態
- 衛生上いちじるしく有害となる危険性がある状態
- 管理がされておらず著しく景観をそこなっている状態
- 動物が住み着くなど周辺の生活環境を見出している状態
これらの1つでも当てはまると、固定資産税、都市計画税の住宅特例がはずされてしまう可能性があります。
税金が最大6倍にもなってしまうんですね!
多くの空き家は、固定資産税が最大6分の1に減免される空家減税が適用されています。 しかしながら令和5年12月13日から見直されることとなり、その場合今まで6分の1に減免されていた減税が外されるかも知れなくなりました。 つまり固定資産税が最悪6倍に跳ね上がってしまう危険性がある!という...
もし固定資産税を滞納したらどうなる?
固定資産税、都市計画税を滞納した場合には以下のような流れで、最終的に実家を差し押さえられてしまいます。
空き家の税金を安くする4つの方法
1.もし取壊すなら1月1日以降に
固定資産税、都市計画税の課税標準額は毎年1月1日の土地評価額が元になります。もし実家を取壊し更地にしたければ、1月1日より後に行うことで固定資産税を安く抑えられます。なぜなら、固定資産税の基礎となる課税標準額は、1月1日現在の土地の評価額が基になるからです。
ただし、この税額の有効期間はその年のみですから、解体を1月1日以降におこない、翌年の1月1日までに竣工する事で最も有効に節税することができます。
2.売却するなら家屋を取壊さない
つぎに、もし実家を売却する予定であれば、建物を解体せずにそのまま売却をおすすめします。その理由は・・・
- 建物があることで固定資産税が安くなる
- 建物があっても解体しても、買取金額に差はほとんどな無い
- 建物に利用価値がある場合もある
- 解体費が100万円単位で掛かる
解体しても、しなくても金額が変わらないなら、しない方が良いです。
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3.農地にする
農地は宅地に比べて税制面で優遇されるので、農業に自身のある人のみに有効です。宅地から農地への地目変更が必要で、その他農業法人も設立する必要があり、一般的ではありません。
4.売らずに有効活用で稼ぐ
空き家を有効活用する方法は、いま全国で流行り始めています。ただ、すべて自分の力で活用するとなると、そう簡単ではありません。
次項で説明する『空き家0円活用』は、実家を賃貸住宅、駐車場、倉庫、事務所、アトリエなどに貸し出して、賃貸ビジネスを始める方法です。
無理して売ろうとせずに
0円で有効利用する方法もあるんですね♪
売却しないなら『空き家0円活用』を利用して儲けよう!
いま日本中で「空き家」が急激に増加しています。そのため、空き家がなかなか売却できなくて頭を悩ましている人も多いのではないでしょうか。
そんな空き家市場で、新しい『空き家0円活用』というビジネスが流行っています。簡単に言うと・・・
- 空き家オーナーは1円もお金を払う必要はない
- 『空き家0円活用』を営む会社が、リノベーション費用などすべて負担する
- その「空き家」のビジネス価値を発見し、提案してくる
- 実際に賃貸ビジネスとして稼働し、利益は両者で配分する
- 空き家オーナーは費用負担0円で、空き家を提供するだけで良い
このようなビジネスモデルで、最近はテレビで放映されているので、観たことがある人も多いと思います。新形態のWin-Winビジネスです。
詳細は、以下の記事にありますので、興味のある人は参考にしてください。
まとめ
結論として、相続した空き家を
- 建物を取り壊して更地にすること
- お金を掛けたくないので「そのまま放置する」
これらをすると、固定資産税や都市計画税が余計に掛かってしまう可能性が高くなるので、考えなしに更地にしたり放置するのは止めましょう。下手したら大損をしてしまいます。