相続した親の実家が再建築不可物件だった!
という話をよく聞きます。再建築不可物件とは、建物が古くなっても立替えができない、売却も難しく、かと言って、そのまま放置する訳にもいきません。
この記事では
再建築不可物件を所有していたら、どのような解決策があるのかに焦点を当ててみます。
再建築不可物件の条件とは
再建築不可物件とは建築基準法第42条に定められている「3つの接道義務」を満たしていない物件を言います。3つの接道義務とは・・・
- 敷地に接する道路の幅員が4メートル未満である
- 敷地の前面道路の接道部分(間口)が2メートル未満である
- 建設基準法の道路に接していない
これらに1つでも該当すると、再建築不可物件となります。
再建築不可物件となってしまうのですね
再建築不可物件が出来た理由
そもそも、そんな再建築が出来ない土地に、なぜこんな不動産が存在しているのか?不思議ですね。
理由は、それまで普通に建っていた不動産が、昭和25年5月24日の建築基準法改正および昭和43年6月15日に公布された都市計画法が、後から制定されたのが理由です。
それまで普通に暮らしていた家庭にとって迷惑な話ですが、緊急時の対策が理由でこのような事になってしまいました。
再建築不可物件のデメリットは
今ある再建築不可物件の大半は、上記の新法ができる前に建てられたものですから、建物はかなり古くなっています。そろそろ立替えやリフォームをしたい時期ですが、それが出来ないために、以下のような事が起こります。
売却価格が安くなる
古築な建物を立替えいもリフォームも制限されるとなると、とうぜん不動産価格はかなり安くなります。
災害時に救援が遅くなる
再建築不可物件は緊急車両が入れないような狭い道路に面していることから、災害時の救援活動が遅れる可能性が高くなります。
そもそも売るのが難しくなりますね!
再建築不可物件でもリフォームできる
そんな物件でも救済方法は、もちろんありますから心配する必要はありません。
セットバック?
物件を再建築不可物件から解除する方法として、セットバックがあります。
セットバックとは、再建築不可となっている原因の幅員4メートル以下の場合、道路の中心から2メートル下がった箇所を土地と道路の境界線にすることです。これで土地が4メートル道路に接した事になるからです。(河川や崖からは4メートルセットバックする)
費用は当然かかりますが、セットバックでリフォームも立替えも出来るようになります。
再建築不可を解決する3つの方法
再建築不可物件でも、なんとか解決する方法として、以下の3つがあります。
❶セットバックしてして解除する
セットバックは、上頁で説明した通りです。
❷再建築不可専門の買取業者に高く売る
地元のふつうの不動産業者は、再建築不可物件という訳あり物件の取扱は苦手です。仲介を受けたとしても、経験も販売ルートもないために「売れない」、かなり「安く売買されてしまう」可能性が高いです。売れた場合は仲介業ですから、安い売買価格から仲介料も差引かれてしまいますから、おすすめ出来ません。
再建築不可という特殊な物件には、複雑な法的要素と独自の販売ルートが必要です。これに特化した業者が、再建築不可物件を専門とする買取業者です。
買取業者のメリットは、経験・販売ルートを持つために
- 一般より高額で買取ることが可能
- 直接買取なので決済が最短7日程度と即断即決である
- 直接買取のため仲介手数料がない
というのが特徴です。
❸みんなの0円物件で無償譲渡する
最近はやりなのが「無償譲渡サイト」に掲載して、欲しい人にタダで譲渡する方法です。
タダでも良いから手放したい人
という人にはうってつけのサイトです。
再建築不可物件とは言え、買い手の目的に合った活用方法に合えば、喜んで引き取ってくれる人もいるでしょう。
無償サイトなので売却益はもちろん出ませんが、経費と労力ばかりが掛かってしまうから、とにかく処分したい人向けになります。詳しくは以下の記事にありますので、合わせてお読みください。
まとめ
再建築不可物件は、通常の不動産物件とくらべて、かなりやっかいな「訳あり物件」です。
ただ、その解決方法さえ知っていれば、リフォーム、高額買取、無償譲渡など、自分にあった手段で解決することが出来るます。ご自分の状況にあった方法で、できるだけ早めに解決しましょう。